出生前診断 そのとき夫婦は
昨日の夜のNHKスペシャル 「出生前診断 そのとき夫婦は」 には深く考えさせられました。
新聞では以前トップニュースで報じられていたので、現実的に出生前診断が行われているのを知ってはいましたが、漠然と倫理的にどうなのかなぁと思っていただけでした。
ドキュメンタリーでは、診断を行っているクリニックに訪れ現実をつきつけられて葛藤する夫婦(祖父母も含め)の模様をありのままに伝えていました。
悩んだ末に障害をもって生まれてくる子供を受け入れようとする、人間として成熟した人たちの姿に深く感動して、陳腐な言葉ですが「人間ってすごいなあ」と純粋に思ったのですが、実際にはクリニックを訪れ「障害がある可能性が高い」という結果を告げられた8割の夫婦が人工中絶を選ぶそうです。
人によって置かれた状況が違いますから決してこの8割の人たちは責められないと私は思いますが、こういう命の選択を結果的に迫られるシステムというのはどうなのかなと思いました。少なくとも十分な議論もせずに見切り発車で検査を受けられてしまう今の時期だからこそ、診断を受ける前にこういう中立的な立場にたったドキュメンタリーを当事者に見せるべきではないでしょうか。
たまたま家族で番組を見られて少し話し合うようなことができて、重い雰囲気になってしまいましたがよい夜でした。
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