無限循環
サブプライムローン問題に端を発した、ここ数週間のアメリカの金融業界の地殻変動はまさに世界経済を揺るがしてますね~。
このダイナミックな展開を渦中の人はどのように感じているのか知りたかったので、外資系証券業界に勤めている数少ない友人に聞いてみたところ、何よりもそのスピードの早さに驚いてました。確かに数年の間に起こりえるような変化がホントに数日の間に行われているような感があります。
ただ私のような素人がハタから観ているとなんとなく既視感というか、焼き直しを見ているような感じも覚えます。そんな時にマネックス証券のCEOの松本さんのコラムで我が意を得たりと思う一文を発見しました。(以下一部引用)
————————————————————————————–
9月26日 <歴史は繰り返す>
アメリカの貯蓄貸付組合(S&L)であるワシントン・ミューチュアルが経
営破綻し、史上最大の銀行破綻となりました。
ここ最近起きている出来事は、20年ほど前に私がこの業界に入った頃と瓜
二つです。S&Lの破綻、アメリカの金融機関の資本不足に対する日本や中東
による対応。
一方アメリカ政府の対応は、10年ほど前に日本が不良債権処理の際に行っ
たことと瓜二つです。最終解決まで一気に行かずに、小出しに進めて、次第に
問題が大きくなって収拾が付かなくなり、ようやく次の手に出る、と云ったと
ころも酷似しています。
歴史は明らかに繰り返すのです。何故でしょう?これは人の性質は不変だか
らだと思います。
現代の映画、小説、ドラマを見ても、ギリシャの古典やシェイクスピアから、
根本テーマは全く変わりません。惚れた腫れた、裏切り、そして欲。世界が安
定する→金利やスプレッドが下がる→リターンが低下する→然しながら「欲」
の量は変わらない→欲を満たすリターンを得るためにレバレッジを掛けて投資
額を増やす→架空の需要が作られバブルが発生する→バブルは必ず弾ける→世
界が不安定になる→そして様々な反省と努力を経て世界は再び安定する→無限
循環。
(以下つづく)
——————————————————————————————-
経済の循環の法則、おもしろいですねぇ。
しかし経済に限らずともやはり人は過ちを繰り返すのでしょうか。何事も歴史からは学べないのでしょうか。