BSL4
新聞の社説を読んでいたら、国内の感染症対策について書いてありました。
全く未知の感染症やエボラ出血熱のような恐ろしい感染症が発生すると現在の日本国内では確実な診断さえ出来ないようなお寒い現状だそうです。
以前、テレビでアメリカの感染症研究所みたいなところのドキュメンタリーを見たことがあるのですが、まるで塵ひとつ許さないような半導体工場のクリーンレベルを何倍も厳しくしたような(こっちの場合は悪い菌を中から外へ出さないという意味で全く逆の話ですが)施設で、働いている人は宇宙服みたいな格好をしていて、こんな危険な仕事に携わっている人がいるんだなあと感心していました。
こういった病原体の中でももっとも危険なレベルを安全に扱う施設を専門的に「BSL4」(バイオ・セーフティ・レベル4)というらしいのですが、程度の差こそあれ、日本もこういう施設は当然あるんだろうなあと思っていました。しかしどうも後進国になりつつあるそうです。かつて小規模ながら建設したらしいのですが、扱うものの危険度から周辺住民の理解が得られずレベル4を扱えないということです。いかにも日本らしいですね。
つまり仮に強力な感染症が発生すると海外に分析を依頼せざるを得ない事態も想定されて、感染を広げる可能性があり、例えばこれから考えられる事態だと、バイオテロが発生したときや新型インフルエンザのワクチンなどの開発にも欠かせない施設ということです。こうやって聞くとなんだかとても現実的な問題のような気がしますね~。