戦場カメラマン
ジャーナリストとして有名な石川文洋さんの「戦場カメラマン」(朝日文庫)という本があります。
ベトナム戦争やカンボジアでの動乱に従軍してまさに最前線で取材を重ねた石川さんの体験談をまとめたものなのですが、その内容に当時学生だった私は衝撃をおぼえました。目を覆いたくなるような悲惨な写真や虐殺現場のレポートもその一因でしたが、日本という国に生まれながら命と引き換えに取材する姿勢に「どうしてこのような危険をおかしてまで・・」というのが率直な思いでした。
先日、民主化を求めるデモを軍政が制圧するミャンマーを取材中に、至近距離から撃たれてカメラマンの長井健司さんが亡くなりましたが、そのニュース自体も結局また軍事政権の無茶苦茶な制圧と国際政治の力学で沈静化してしまう民主化の波と共に忘れ去られてしまいそうですね~。
媒体はスチールカメラからビデオ映像へと変わってますが、それを撮るカメラマンの危険は一緒。事実を私たちに伝えようとするジャーナリズム精神には頭がさがります。こういう人たちは夜討ち朝駆けのような振りをしてジャーナリストを名乗りテレビに出ている人たちとは一線を画して、評価するべきだとわたしは思います。
この本すごい良いです!
Comment by しゅん — 2008年2月17日(日) @ 11:41:01