井上康生さんと実力の世界
録りだめていたテレビ番組「ザ・ノンフィクション」を見ていたら、柔道選手の井上康生さんを特集していました。
シドニー五輪で金メダルをとり、亡き母親の写真を高々と掲げた笑顔やその後のアテネ五輪では選手団長で臨んだものの満足な結果には至らなかったのは記憶に新しいですねー 😕
CMでのとぼけたような感じから単純に「気は優しくて力持ち」な方なんだろうなあというイメージがありましたが、その波乱に満ちた柔道人生を初めて知りました。
理解のある母親がオリンピック出場を前にして亡くなるというだけでもドラマチックですが、親身になって応援してくれた実兄までもが突然病気で亡くなり、柔道家であり師匠でもある父親は脳梗塞で倒れ、自分は大切な右腕の筋肉が断裂して選手生命の危機を経験しています。
とにかく試練続きなのですが、金メダリストでさえ一人の葛藤する弱い人間なんだな~というのがよく分かるような内容でした。近々リオデジャネイロで始まる世界選手権での活躍がより楽しみです。
しかし、こういったスポーツ選手のドキュメンタリーがいつも感動を与えてくれるのは紛れもなく実力の世界で戦っているからなんですよね~。そこでは親が一流選手だったからといって勝たせてくれるわけではありませんし、後援会の力が強くてオリンピックに行けるわけではありません。資金力があるからウマくなるわけでもない。だから努力するし、挫折をしてもそのプロセスに見るほうは心を打たれる。
同じような感動を国のリーダーシップをとる方にも与えてもらいたいですよねー。もっと言葉に責任を持ってダイナミズムを感じさせてほしいです。どうもニュースを見るとまたそうではない方がなりそうな感じですが・・これはシステムの問題ではないでしょうか。そういう人たちには任せられないという現実をもっと直視して選び方の方法と基準を変えていかなくてはならないのではないでしょうか。:!: