植村直己の冒険
お彼岸の中日も終わり、毎度のことながら肩がパンパンに張っていますがホッと一息です。川越はしだれ桜やエドヒガンが咲いているらしく今日も多くのお客様で賑わいました。
先日、NHKスペシャルのラストメッセージシリーズ「夢 果てしなく~冒険家・植村直己」を見ました。植村さんのことは昨年の日記にも書きましたが、自身の著作や本多勝一・武田文男さんの「植村直己の冒険」などを読んで感銘を受けたり、わたし自身も山登りが好きなのでとても憧れる人間像です。
ドキュメンタリーはマッキンリーの厳冬期単独登頂のあと消息を絶つ3年前の公演の内容を収録したビデオをベースに、その生き様を再現した内容でした。数々のパイオニアワークを成し遂げて冒険家として著名になっても、生活はつつましく、むしろ貧乏で「人の生きる本当の価値は、お金や肩書きなどではなく、夢を追い求め、一瞬一瞬を精いっぱい生きることにある」と語ったとおりの映像でした。
日本での冒険家への社会的評価の低さからも分かるように、何事も効率や結果ばかりが求められる現代。大事なのはプロセス、「夢に向って懸ける心の大小」だという考え方はとても共感しますし、愚直な感じもしますが言行が一致しているのがカッコいいです。
最後に日本で子供のための冒険学校を設立するためにアメリカで勉強中の植村さんの写真で番組は終るのですが、本当に充実した人間の顔というのはこんなにも違うものかと思うほど、忘れられない素敵な笑顔でした。