人体の不思議展と夏目漱石
新聞で人体の不思議展をさいたまスーパーアリーナで開催していると知りました。
もう10年くらい前になりますが、上野の博物館でやはり同じイベント名で人体標本展をやっていて、とても興味があったので見に行きました。人体標本というと昔、理科室でよく見たホルマリン漬けのくさ~いのを連想しますが、そうではなくプラスティネーション(Plastination、今はプラストミックと言われてるんですね)と呼ばれる人体の水分を樹脂に置き換えて、そのままの状態で展示したり、断面を見せたりする方法です。
もちろんその当時ではかなり珍しい標本で、へぇ~を連発して見ていたのですが、忘れられないのが人体を脳天からつま先まで中央部分を1センチくらいの厚さにスライスした断面標本です。リアルな臓器の構造などに感心しながら何気なく次に向かおうとして、ふとその標本を横から見たら、1~2センチくらいのスライスでもどんな感じの人(人種とか)だか分かるんですよね~。白人のすこし太った方でした。よ~く見ると体毛とかも残ってました。ちなみにこれらの献体はもちろん、生前からの意思によるものです。
こういう風に書くと見せ物みたいですが、病変した臓器や漠然と絵や模型でしか知らなかった人間内部の複雑な構造をリアルに見せられると、不思議のもので「からだ大切にしよ~っと」と思ってしまうから面白いものです:roll:
そのときは同時展示で、なっ、なんと、夏目漱石の脳のホルマリン漬けも展示されていたのですが、当時の日本人の平均の脳の質量に比べてだいぶ大きいと書いてありました。
今回のイベント、ホームページにいくつかの標本写真が載ってます。ちょっとショッキングかもしれませんが、興味のある方はどうぞ。