ナイロビの蜂
ひさしぶりに妻と映画を観てきました。ナイロビの蜂です。
シネコンのレディースデイだったので切符売り場に長蛇の列が・・。あと上映まで10分くらい。
勝手に話題作だと思っていたので、少し焦り気味に劇場に入るとなんと中には誰もいませんでした(笑
10分前ですよ~。生まれて初めて一人も居ない劇場で待っていながら、妻と”スクリーン間違ったかなあ”とか”どっきりカメラじゃないよねー”とか”話題作は本当はナイロビの蟻(アリ)”なんじゃないのぉ?”とか勝手なことを言っていたら、さすがに数人入ってきて少し安心。結局30人くらいでした。
いやあ、久しぶりに骨太の良い劇場映画を観ました。
テーマは巨大企業にからむ利権を暴くという、一聴するとありふれたものですが、この作品は別格。舞台は貧困極めるアフリカ、それに夫婦愛を絡めてバランスの良い脚本です。しかも脚色・演出のすばらしさには唸りました。終わり方も異論はあると思いますが、テーマを際立たせていて正解だと思います。すべてに一流のすごさを感じました。
ル・カレの原作は未読ですが、これからも読む気はありませんし、映画の余韻を楽しみたいです。
おそらく原作者に限らず、この映画を撮ろうと決めた監督を含めたスタッフには根底に骨太のジャーナリスト精神を持っているに違いありません。
もっと、ハッピーな展開も書けたろうに。。もっと楽なロケも出来たろうに。。
ちなみに原題は”the constant gardener”。(誠実な庭師とでも訳すのでしょうか)
この題名をつけるル・カレもすばらしいですし、”ナイロビの蜂”と改題した翻訳者のセンスも秀逸。
おすすめの映画です!