停電の夜に
古本屋でたまたまジュンパ・ラヒリの「停電の夜に」という短編集を見つけたので読みました。
一昔前に新人作家でピュリッツァー賞やO・ヘンリー賞を受賞した米国女性作家であることや、スゴい美人っていうくらいしか知らなかったのですが、さらっと描いた人間模様の中にピリっとした読後感があり、なかなか良い短編集でした。
作者はインド系のアメリカ人(かなり恵まれた境遇だと思いますが・・)で、マイノリティーの人々やインド人の生活を描きながらも、家族や夫婦、恋人の人間関係のちょっとしたズレを表現するのですが、そういうのって人種を超えた普遍的なことなんだなぁと改めて思いました。
自分が大切と思っている人にだって、よく考えてみれば果たしてどこまで理解し合えているんだろうと疑問に思うことってありますよね~。